京都御苑（近衛邸跡）とは

京都御苑内にある、昔の五摂家の1つである近衛家の屋敷跡です。
近衛家は江戸時代末までに、政治に置いて権力を左右する摂政や関白を多く輩出した一族として有名です。
当時は京都御苑にある池の西側に大きな屋敷を居住地としており、御所が火災に遭った際は仮の皇居としても使われていました。
近衛家屋敷のそばにあった池のほとりには糸桜が植えられており、孝明天皇の歌にも読まれるほどの桜の名所としても有名です。

京都御苑（近衛邸跡）の見どころ

見どころは、歌にも詠まれているほど美しい糸桜です。
孝明天皇は近衛邸跡の近くにある糸桜を題材に次の詩を詠んだと言われています。「昔より名にはきけども今日みればむべめかれせぬ糸さくらかな」意味は「前々から美しい桜と聞いていたが、今日こうして見ると、なるほど話せない見飽きない糸桜であることよ。」です。
糸桜はしだれ桜の別名で、近衛邸跡の糸桜は桜の周辺を囲っている枠を超えるぐらい枝を多く広げ、多くの花を咲かせ、京都御苑の春の景色を彩ります。