酒造会社を引っ張る美しい杜氏「長谷川渚さん」
女性杜氏の先駆け的存在
(引用元:京都府庁)
世界に誇る食文化の一つである日本酒。
そんな日本酒造りの職人”杜氏”と言えば年配の男性というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
男性の世界ともいえる杜氏の世界に、若くして飛び込んだ女性が居ます。
亀岡の老舗酒造会社「丹山酒造」の次女・長谷川渚さんです。
酒屋を継ぐことをきっかけに杜氏の世界へ足を踏み入れる
(引用元:京都府庁)
長谷川渚さんがお酒の世界に入ったのは高校を卒業してからのことでした。
元々は杜氏になるつもりはなかったという長谷川渚さん。
長谷川渚さんは製造、姉は営業という形で実家の丹山酒造を継ぐことになりました。
最短で職人になるために高校卒業後は東京農大でお酒の発酵学を研究している小泉先生の研究室で勉強をしたそうです。
生まれ育った環境もあり、女性が杜氏になることへの不安はなかったという長谷川渚さんは小さい頃から慣れ親しんだ酒蔵を自分の仕事場とする決意をしました。
技術を受け継ぐ若手の育成が必要な時代
(引用元:京都府庁)
一人前の杜氏になるには10年もの期間が必要だと言います。
実際に長谷川渚さんは10年間の見習いを経て5年間杜氏として酒蔵を守りました。
姉が結婚をして地方に出たことをきっかけに今は経営をされていますが、やはり課題として上がるのは杜氏の高齢化。
60歳でも若手と言われる杜氏の世界は、若い人材が少なく蔵の息子さんや娘さんが後を継いで経営だけではなくて、製造の勉強もして、蔵の仕事をするという風に変化しているそうです。
自分の祖父や祖母、そして親が大切にしてきた技術を自分たちでも覚えて、そしてそれを後の世代に引き継いでいくことの重要性も語られていました。
女性だからこその視点でヒットを生み出す
(引用元:京都府庁)
長谷川渚さんは商品開発においてその斬新な発想と女性特有の目線でヒットを生み出しました。
京都の伊勢丹がオープン時に販売したピンクのボトルの「飯櫃(ぼんき)」や、ワイン系のボトルの「Japon」は女性からの爆発的人気を巻き起こしました。
当時はまだ日本酒といえば茶色の一升瓶しかなかった時代。
お客様、特に女性の方の目に止まりにくいことが課題であると考えた長谷川渚さんはおしゃれで女性らしいボトルにお酒を入れて販売することを採用しました。
このヒットをきっかけに今では様々なボトルが登場していて、まさに先駆けとなりました。
ボトルの形状やラベル以外にも中身は女性や若い方でも気軽に飲める、低アルコール酒とか微発砲酒にするといった女性視点が活かされています。
新しいものを常に追い求める姿勢で
(引用元:京都府庁)
今後の展開に向けて「新しいものを」という想いを大切にしていきたいと長谷川渚さんは話します。
営業などで外に出る機会も多く外に出たらお酒以外のもの、流行りのものを見てアイデアが湧くきっかけづくりをしていくべきだと考えているそうです。
「外に出て、新しい商品を考え続ける」、この考え方は長谷川渚さんが今までもこれからも貫いていきたい姿勢の一つだそうです。
女性だからこその視点で酒造業界に新しい風を吹かせてくれること、私達のところに美味しい日本酒を届けてくれることを期待します。
《情報提供》
KYOTO SIDE
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施設名 | 丹山酒造有限会社 |
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住所 | 京都府亀岡市横町7 |
電話番号 | 0771-22-0066 |
URL | http://www.tanzan.co.jp |
営業時間 | 9:00~18:00(酒造見学8:30~17:00 ※要予約) |
定休日 | 無休 |