控えめな美しさが静寂に映える枯山水「東福寺」

訪れる 伏見・宇治
控えめな美しさが静寂に映える枯山水「東福寺」

方丈の四方を囲む庭

方丈の四方を囲む庭

方丈とは元々は僧侶の住居であり、応接室の役割も担う寺内にあるいわば多目的建造物です。

現在は「本坊庭園」と名を改めた方丈庭園は、作庭家・重森三玲により手掛けらたものです。

東西南北それぞれ個性的な作庭がなされており、そのどれもが斬新で日本的な美的感性をにじませています。

静の世界を表現した東庭

静の世界を表現した東庭

七石の円柱、白川砂、苔により表されているのは星座の北斗七星!

日本庭園において星座を表現する大胆な構成は実にアーティスティック。

芸術鑑賞の気分で眺めているうちに、喧騒を忘れて心が穏やかになってゆくのを感じます。

西庭の大市松模様・井田の庭

西庭の大市松模様・井田の庭

サツキの刈込みと白川砂で、鮮明な色のコントラストをもって、立体的な市松模様が描かれています。

斜線上に市松が組まれているのは、北側の小市松模様に連続させることを意図して構成されているためです。

また、南西の角には自然石の三尊石組がひっそりと鎮座しています。

力強さと「動」を感じる南庭

力強さと「動」を感じる南庭

物語性と動きのあるデザイン。それは静寂の中において雄弁に感じます。

渦巻く砂紋で八つの海を表し、ダイナミックな配置の巨石を、仙人の住む島に見立てた枯山水式庭園。

奥に見える築山は、白川砂ではっきりと仕切ることで、京都五山になぞらえた苔山が浮かび上がっています。

色の対比で和風モダンをかなえた北庭

色の対比で和風モダンをかなえた北庭

無機質な敷石と生き生きとした苔の質感の差までもが計算された、美的感覚を刺激する庭といった印象です。

規則正しく並んだ市松模様が奥へ行くにしたがって崩れ散らばっていき、ひとつずつ石は東へ向かって消えてゆく。

手前から奥に向かって徐々にランダムになっていく配置は、そんなストーリーを含んでいるようです。

施設名 東福寺
住所 京都府京都市東山区本町15−778
電話番号 075-561-0087
最寄り駅 JR奈良線・京阪本線 東福寺駅
URL http://www.tofukuji.jp/
最寄りのバス停 京都市営バス 東福寺
営業時間 9:00~16:00(4月~10月末まで)、8:30~16:00(11月~12月初旬まで)、9:00~15:30(12月初旬~3月末)
定休日 無休
入場料 通天橋・開山堂(大人 400円 小中学生 300円)、本坊庭園(大人 400円 小中学生 300円)

この記事が気に入ったらSNSでシェアしよう!

関連記事

「MKスマホ配車」でいつでも配車

「MKスマホ配車」
でいつでも配車

スマホアプリからだから電話の必要なし!